Urology泌尿器科

泌尿器疾患の治療において高い医療技術を、最も広く認められている最新の知見に基づき、患者さんに寄り添う気持ちをもって提供していきたいと考えています。

外来診療担当医表

患者さんへのメッセージ

泌尿器疾患の治療においては、近年ロボット手術の導入など高い医療技術と知識がを必要となっております。ただ、医療は手術がすべてではありませんので、患者さんのライフスタイルと心持ちに合わせた治療環境を提供していきたいと考えています。

経歴

奈良県立医科大学
卒年H3年 

専門

泌尿器癌
排尿障害

専門医など

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
医療安全管理者認定
ダ・ヴィンチコンソールサージャン認定医
SpaceOAR System Appliers Training修了
日本臨床倫理学会 上級臨床倫理認定士
緩和ケア研修会修了
難病指定医
身体障害者指定医

(その他)
臨床研修指導医養成講習会修了者

 

 

患者さんへのメッセージ

地域のみなさまに信頼されるドクターを目指して頑張ります。

経歴

奈良県立医科大学
卒年H.17年

専門

泌尿器一般、泌尿器腫瘍学

専門医など

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本ロボット外科学会専門医(国内B)
日本内視鏡外科学会 技術認定医 泌尿器科領域
SpaceOAR System Appliers Training修了
日本DMAT隊員
緩和ケア研修会修了
臨床研修指導医養成講習会修了者

 

 

患者さんへのメッセージ

泌尿器科疾患は悪性腫瘍から腎不全、排尿障害など多岐にわたります。排尿のことなどで、お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

経歴

奈良県立医科大学
卒年H.24年

専門

排尿障害
泌尿器科一般

専門医など

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本排尿機能学会専門医
緩和ケア研修会修了

 

 

患者さんへのメッセージ

地域の皆様に寄り添った医療をできるように、がんばります。

経歴

奈良県立医科大学
卒年R.4年

専門

泌尿器科一般

専門医など

 

(その他)
緩和ケア研修会修了

 

 

患者さんへのメッセージ

山登り 

経歴

奈良県立医科大学
卒年S.51年

専門

泌尿器科癌
腎性骨異栄養症

専門医など

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本腎臓学会専門医
日本透析医学会専門医・指導医

 

 

 

外来診療担当医表
診療方針

”日月の光は冥(くら)い夜の闇を破り、儒教や道教、仏教の三教は人間の愚かな迷いの心を導く”との
弘法大師の教えにあるように、人の性質と望みは様々なため、治療法も診療を受けられる方と共に
考えていきたいと思います。
ただ、治療の選択に当たっては、標準的なガイドラインや最新の知見など科学的な基礎を下に判断し、
患者さんに提示していきたいと考えております。

尿管結石・腎結石
疾患名 尿管結石・腎結石
症状 典型的な症状は突然激しい背部痛や側腹部痛、下腹部痛です。血尿や発熱を伴うことがあります。
検査
  • 尿検査
  • 腹部超音波検査
  • レントゲン単純写真
  • CT検査
治療法
体外式衝撃波結石破砕治療(ESWL)

音波の一種である衝撃波を体外から結石に発射し、結石を細かく砕く治療です。破砕した結石は尿とともに自然に排出されます。
外来通院での治療も可能です。

経尿道的尿管砕石術 (TUL)

尿道と膀胱を経由して尿管内に内視鏡を挿入しレーザーで結石を砕石・回収します。入院期間は5~7日程度です。

経皮的腎砕石術 (PNL)

TULでは砕石が難しい大きな腎結石に対して行います。背中より腎臓に穴をあけ、内視鏡を直接挿入し結石を砕石・回収します。

経尿道的補助下経皮的腎砕石術(ECIRS)

PNLでは対応しにくい大きな結石や尿管に連続する結石を対象としています。TULとPNLを同時に行う手術方法です。

 

排尿障害
疾患名 排尿障害
症状 尿が出にくい、尿が漏れる、尿が我慢できない、トイレに行く回数が多いなど
検査
  • 尿検査
  • 排尿日誌 (24時間の排尿をした時間とその量を2-3日間にわたり記録していただきます。)
  • (男性の場合)前立腺超音波検査、前立腺触診
  • 尿流測定
  • 残尿測定
  • 内圧尿流検査
治療法
  • 薬物治療
    年齢や症状、私生活への影響に応じて最適な治療方法を決定しています。
  • (男性の場合)  経尿道的前立腺切除術
  • 薬物療法で効果のない、前立腺肥大症による排尿に抵抗がある方に対して行います。内視鏡を挿入し電気メスで前立腺を削り取る手術です。
  • 膀胱水圧拡張術
    間質性膀胱炎が適応となります。麻酔をかけて膀胱内に水を注入し一時的に膀胱内容量を増大させます。効果のある期間は人それぞれであり、 症状が再燃した際は再度拡張術を施行します。

 

腎がん
疾患名 腎がん
症状 以前は血尿、腫瘤触知、疼痛が3大症状とされていますが、現在では検診や超音波検査などで偶然発見されることが多く、腎がん全体の70%が転移のない早期がんです。
検査
尿検査
血液検査
腹部超音波検査
CT検査
MRI検査
治療法
根治的腎摘除術(ロボット支援下、腹腔鏡下、開腹)

腎臓は通常2つあるため腎臓の機能が正常範囲の場合は、片方の摘除であれば残された腎臓の働きで特に問題ないとされています。腫瘍系が大きい場合や周囲の血管やリンパ節に浸潤している場合に適応となります。必要に応じて隣の臓器である
副腎の摘出も同時に行います。

腎部分切除術(ロボット支援)

全摘出術と比較し再発率や生存率に大きな違いはなく、部分切除により腎臓は温存されるため術後の腎臓機能の低下が起こりにくいことが利点です。ただし、病変の大きさや部位により適応が限られてきます。
当院では早期発見が功を制して2022年度の腎悪性腫瘍手術14例のうち12例がda Vinci Xi ®を用いた腎部分切除でした。

薬物療法(分子標的薬、免疫療法)

転移を伴う患者さんが治療の対象となります。血液検査の貧血や電解質の値、転移の有無などからリスク分類を行います。また手術標本の組織型を組み合わせて薬物治療を選択します。薬剤の種類は多岐にわたり分子標的薬の他、最近では免疫チェックポイント阻害剤の導入により治療の幅は広がりつつあります。

 

膀胱癌
疾患名 膀胱癌
症状 血尿や排尿障害
検査
尿検査
腹部超音波検査
膀胱鏡検査(膀胱内視鏡検査)
CT検査
MRI検査
治療法
経尿道的膀胱腫瘍切除術(内視鏡手術)

表在がんで適応となります。尿道から内視鏡を挿入し電気メスで病変を切除します。場合によっては外来の検査では明らかでなかった疑い病変も追加で切除します。

光線力学診断補助下経尿道的膀胱腫瘍切除術(内視鏡手術)

上記の経尿道的膀胱腫瘍切除術に5-アミノレブリン酸を併用することで、より診断能力を向上させた手術法です。腫瘍細胞ではプロトポルフィリンⅨが過剰蓄積することを利用し、腫瘍病変が赤色蛍光を発することで、従来見ることができなかった病変を切除することが可能となりました。

術後単回抗癌剤膀胱内注入療法

術後の再発予防のために膀胱内に注入します。麻酔の効果が継続しているため患者さんには抗癌剤による疼痛はほとんどありません。

BCG(バチルス・カルメット・ゲラン)膀胱内注入療法

ウシ型結核菌の弱毒菌でこの溶液を膀胱内に注入することで、BCGが腫瘍部位に付着し免疫が賦活化され強い炎症反応が生じることで治療を行います。上記の手術で採取した組織からリスク分類を行い、中リスク以上に分類される場合や膀胱上皮内がんの方に推奨されます。導入療法として1週間に1回外来で膀胱内に注入し、計6~8回行います。発熱などの症状が出る方もおられるため当院では初回のみ入院で行う事を提案しております。

膀胱全摘術+尿路変更術 (ロボット支援下、腹腔鏡下)

膀胱癌が筋層に浸潤し、上記の経尿道的膀胱腫瘍切除術では腫瘍が切除しきれない場合に適応となります。膀胱を摘出すると尿をためる場所が失われるため新しい尿路を作る尿路変更術も必要となります。当院では従来の開腹術と比較し低侵襲手術を行っており術後の体力の回復は早く、術後2日目より食事を再開いただいております。

薬物療法(化学療法、免疫療法)

膀胱がんの薬物療法には膀胱全摘術の前に行う術前薬物療法と手術後に行う術後薬物療法があります。術前化学療法は手術前に腫瘍の大きさを小さくすることが目的です。年齢や腎臓の機能に合わせて種類や量を調節します。 一方、手術後の薬物療法は再発を予防する目的で投与する場合と、再発した際に投与する場合に分かれます。2017年より使用可能となった免疫チェックポイント阻害剤の登場により薬物療法の種類も豊富となりました。

 

前立腺がん
疾患名 前立腺がん

前立腺とは膀胱の出口に位置し男性にしかない特有の臓器です。精液を産生し、射精に関係する生殖器です。尿が漏れないようにする括約筋の一部もあり、排尿にかかわる臓器でもあります。また前立腺癌は男性のがん罹患数(2019年)では1位になるほど多い病気です。家族歴も重要であり父親や兄弟に前立腺がんの方がいる場合は罹患リスクが2倍になるともいわれています。

症状

初期の場合は自覚症状がほとんどありません。頻尿や尿性低下等の排尿症状を訴えられる方は前立腺肥大症のような良性疾患の方が大半ですが、受診後の精査でがんの診断を下すこともあります。近年はPSAによる検診やスクリーニングが積極的に行われるようになっており、早期がんで発見される患者さんの割合が多くなっています。

検査
  • 直腸指診
  • 経直腸的超音波検査
  • PSA(腫瘍マーカー)検査
  • 前立腺針生検
治療法
ロボット支援下前立腺全摘除術

他臓器への転移のない早期がんに対して行われる治療法です。精嚢や精管なども合わせて摘出します。以前は開腹術が一般的でしたが、最近ではロボットを使用することで精緻な手術が可能となり出血を少なく、また術後の回復も早いなどのメリットがあり、標準的手術術式となっています。 当院でも最新のda Vinci Xi ®を採用しており、2022年度33人の患者さんが同手術を受けられています。

放射線外照射療法

放射線を体外から前立腺に照射して癌細胞の遺伝子を破壊し、癌を根治する治療法です。当院では副作用はより少なく、高い治療効果が上げるためIMRT(強度変調放射線治療)に対応する放射線治療装置(Elekta Synergy ® )を導入しております。また、放射線治療による合併症 (放射線性直腸炎による出血) を予防する目的で、前立腺内にゴールドマーカーを留置するとともに前立腺と直腸の間にはスペーサー (Space OAR;2018年6月より保険適用)の注入を照射前に行う事を推奨しております。前立腺がんに対するIMRTは2022年度、71人に施しております。そのうち36人の方がスペーサー (Space OAR) の注入を受けられています。

内分泌治療

基本的には転移のある方、根治治療後の再発や他治療との併用で使用します。前立腺がんは男性ホルモンの作用により進行する性質を有しているため男性ホルモンを前立腺に作用させなくする治療法です。抗男性ホルモン薬、LH-RHアナログ製剤、女性ホルモン、アンドロゲン受容体阻害薬等の薬があり単剤もしくは併用により治療します。近年では新規のアンドロゲン受容体阻害剤などが導入されており治療の選択肢が増えつつあります。

 

 

腎盂・尿管癌
疾患名 腎盂・尿管癌
症状

血尿や背部痛のほか、検診での尿検査、超音波検査で見つかることが多いです。

検査
  • 尿検査
  • 尿細胞診
  • 腹部超音波検査
  • CT検査
  • MRI検査
  • 逆行性腎盂造影
  • 尿管鏡検査
治療法
腎尿管全摘術(腹腔鏡下)+膀胱部分切除術

基本的には外科的治療が主体です。術前の画像診断で浸潤がんであることを疑われた場合は手術前に化学療法を施行することもあります。
根治的手術は基本的に病側の腎臓と尿管そして膀胱の一部を含めた一塊の切除を行います。


 

精巣がん
疾患名 精巣がん
症状

陰嚢の腫大、硬結

検査
  • 超音波検査
  • 血液検査(腫瘍マーカー)
  • MRI検査
  • CT検査
治療法
高位精巣摘除術 (準緊急)

足の付け根である鼠径部を切開し精巣の栄養血管ごと一塊に摘出します。手術後は摘出病変の組織診断と腫瘍マーカーや転移巣の有無を合わせて追加治療の必要性を検討します。

(摘除病変の組織診断や術後の経過に応じて)化学療法

(摘除病変の組織診断や術後の経過に応じて)後腹膜リンパ節郭清術

薬物療法

摘出病変の組織型や転移の有無、血液検査の腫瘍マーカーの値からリスク分類を行い、必要に応じて薬物療法を行います。精巣腫瘍の薬物療法は副作用が強く出現することがあるため血液検査や胸部レントゲン写真などの検査を定期的に行います。

 

小児泌尿器疾患

主な疾患として、停留精巣、陰嚢水腫、尿道下裂、包茎、膀胱尿管逆流、水腎症等があります。 気になる方は専門外来を受診してください。 急性陰嚢症(精巣捻転症)に関しては緊急性があるため留意点を記載します。

急性陰嚢症(精巣捻転症)
疾患名 急性陰嚢症(精巣捻転症)
症状

精巣捻転症として25歳以下の男性の4000人に1人が発症し、そのうち7割程度は思春期に発症します。夜間睡眠中や早期起床時の頻度が高いことが特徴です。
精巣の痛みと腫脹を認め、悪心・嘔吐を伴うことが多い疾患です。

検査

高分解能リニアプローブによる超音波検査
症状や理学所見からの総合的判断
試験切開術

治療法

精巣温存には発症から捻転解除までの時間と捻転の程度が重要です。
短時間(4時間以内)で整復固定しても精巣萎縮の可能性があり、360度未満の捻転であれば12時間経過していても精巣萎縮が起こらないこともあり、明確なゴールデンタイムは存在しないものの、早急な試験切開術を行う必要があります。

 

外来診療担当医表
      2019 2020 2021 2022 2023
腎関係 腎摘出術 腹腔鏡下(うちロボット支援) 14 8 4 2 4(1)
    開腹 4 2 2 0 0
  腎部分切除術   ロボット支援【RAPN】 0 0 0 12 9
 

 

開腹 1 0 1 0 0
  腎尿管全摘除術 腹腔鏡下 1 1 0 2 6
  腎盂形成術   0 1 0 0 0
  後腹膜腫瘍摘除
(うち腹腔鏡下)
  0 0 0 0 2(1)
               
膀胱関係 経尿道的膀胱悪性腫瘍手術
【TURBt】
(うち光線力学的診断使用)
  81 93 63(1) 69(49) 75(48)
 
  膀胱悪性腫瘍手術
(全摘)
腹腔鏡下(うちロボット支援) 0 0 1 6 7(4)
    開腹 4 5 3 1 0
  尿路変更術 回腸導管 2 4 1 6 7
    尿管皮膚瘻 2 1 3 0 0
  膀胱破裂閉鎖術
(経腹)
  1 0 0 1 1
  膀胱水圧拡張術   1 2 1 1 1
  膀胱瘻造設術   1 6 0 0 1
  尿膜管遺残切除   0 0 0 0 1
  膀胱部分切除   0 0 0 0 1
  膀胱内凝血除去術
(経尿道)
  3 4 2 1 1
  膀胱尿管新吻合   0 0 1 2 1
  下部尿管部分切除   0 0 0 0 1
               
前立腺・
尿道関係
根治的前立腺全摘除術 ロボット支援下【RARP】 0 0 2 33 45
  開腹 1 0 0 0 0
  前立腺放射線治療
(IMRT)
  47 63 69 70 60
  前立腺放射線照射用金属マーカー留置術
(うちハイドロゲルスペーサー注入術施行)
  0 0 22(22) 36(36) 42(41)
 
  経尿道的前立腺手術
【TURP】
  18 15 22 27 27
  経尿道的尿道狭窄拡張術   2 4 1 1 9
  外尿道口形成術   0 0 0 2 2
  異物摘出術・前部尿道   1 0 0 1 0
               
生殖器関連 精巣悪性腫瘍手術
(高位精巣摘出術)
  5 2 1 4 5
  陰嚢水腫手術
(成人)
  3 1 1 4 0
  停留精巣固定術   0 3 1 1 0
  精巣固定術(精索捻転時の対側精巣)   1 2 2 0 1
  精巣摘出術
(うち両側)
  0 0 0 0 2(1)
  精液瘤手術   2 2 4 1 3
  包茎手術
(環状切除術)
  5 4 4 2 4
               
結石関連 経皮経尿道的同時腎尿管結石破砕術
【ECIRS】
  6 9 9 9 8
  経皮的尿路結石破砕除去術
【PNL】
  3 0 1 2 0
  経尿道腎尿管結石除去術
【TUL】
  66 89 79 62 66
  膀胱砕石術   11 16 12 11 12
  体外衝撃波砕石術
【ESWL】
  14 18 1 11 29
               
生検関連 前立腺組織試験採取術(針穿刺)
【経直腸】
  98 106 101 98 113
  前立腺組織試験採取術(針穿刺)
【経会陰】
  16 28 22 33 33

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