CT検査
2021年11月に、当院のCT装置を更新いたしました。
CT = Computed Tomography (コンピュータ断層撮影装置)とは、X線を人体の360度方向から当てることで、透過してきたX線を検出器で測定し、画像処理をして、外側からは見ることのできない体の中の構造を断層画像(輪切りの画像)として得ることができます。
今回導入されたCT装置は、キャノンメディカル社製「80列マルチスライスCT AquilionPrime SP/I Edition」です。
新しく導入したCT装置は、80列へ検出器が多列化されており、1回転でのカバー範囲が拡大したことに加え、最速0.35秒回転での撮影が可能になりました。また、80列検出器専用DAS(Data Acquisition System)によりデータのサンプリング精度が従来の約1.5倍に向上しました。この結果、Aquilion 64列シリーズと比べ、全領域で0.5mmスライスの高精細画像を保ちつつ、約2倍速での高速撮影を実現しました。
本装置の特徴の一つとして、Deep learningを用いた新画像再構成法AiCE-i(Advanced intelligent Clear-IQ Engine – integrated)があります。それにより、ノイズ成分と信号成分を識別する処理を用い、空間分解能を維持したままノイズを選択的に除去することが可能となりました。AiCE-iを用いることで旧CTと比べて、高画質・低被ばくでの撮影を実現しています。
また、今まで体内金属(人口関節など)が入っている患者様の検査では、金属成分の画像ノイズが邪魔をして目的部位の画像が見られないこともありましたが、金属アーチファクト低減技術 SEMARを用いることで、いろいろな部位での金属による画像ノイズを抑えることで、周辺の組織を鮮明に写し出す事が可能となりました。
そして、CT装置のトンネル部分も780mmと以前よりも60mm広くなり、検査における圧迫感の減少や救急患者様への対応も柔軟に対応出来るようになりました。
これからも当院の放射線科チームが一丸となり、様々な新機能を有した新しいCT装置を駆使し、地域の皆様の健康を守るお手伝いが出来るよう頑張ります。
キャノンメディカル社製「80列マルチスライスCT AquilionPrime SP/I Edition」
CT検査は、特に心臓・大動脈・肺などの
胸部、肝臓・腎臓などの腹部の病変に関しては、
優れた描出能が知られています。
CT画像をコンピュータ処理し立体的画像(3DCT)を構築することができます。
当院放射線科では、以下の検査・治療を行っております。