外科
診療科について
診療科の特色
外科で扱う疾患は多岐にわたっているため、定期的にカンファレンス(症例検討会)を開き、最善の治療方針を決定して、安全で質の高い診療が提供できるように取り組んでいます。患者さんにわかりやすい説明、気配りのある診療をして、安心して手術等の治療を受けていただくことができることを目的としています。紹介された場合はもちろん、初診で来院されても、病状を十分把握して不安の無いように治療に当たらせていただいています。
◇ ロボット・腹腔鏡 低侵襲手術センター
◇ ヘルニアセンター
患者さんに安心して手術等の治療を受けていただくこと、患者さんにわかりやすい説明ができ、気配りのある診療ができることを目的として、クリニカルパスを作成し、運用しています。クリニカルパスシートを患者さんにお渡しして、治療計画を提示することにより、治療に対する不安を、かなり軽減できるようになっています。
取り扱っている主な疾患
・救急疾患(外傷、虫垂炎、消化管穿孔、胆嚢炎、腸閉塞症など)
・消化器外科疾患(胃がん、大腸がん、肝がん、膵臓がんなど)
・一般外科疾患(鼠径ヘルニア、胆のう結石、下肢静脈瘤、痔核痔瘻など)
・呼吸器外科疾患(肺がん、気胸など)
・乳腺外科疾患(乳がんなど)
・循環器外科疾患(静脈瘤など)
外科の特徴(検査・治療など)
チーム医療
薬剤師、看護師、リハビリスタッフなどと情報を共有しながら日々の診療を行っています。必要に応じて栄養チーム、緩和チーム、褥瘡チームなどの専門チームとも相談したり、がんリハビリテーションを行うことにより術後の早期社会復帰を目指しています。また社会福祉士、病診連携室とも情報を共有しながら、退院後の生活の質を維持できるよう心がけています。
がん診療
胃がん、大腸がんなどの消化器疾患をはじめ、肺がん、乳がんの治療にあたっています。内科医やスタッフとの合同カンファレンス(症例検討会)を行うことにより専門科、部門の垣根を越えて情報を共有し、最善の医療が提供できるようにしています。
手術ばかりでなく抗がん剤治療も含めた総合的な治療を提供しています。抗がん剤治療の専門看護師が常駐し、医師、看護師、そして薬剤師を含めたチームでの治療を提供することで、不安なく過ごせるようなサポート体制を整えています。
低侵襲手術の提供 (ロボット・腹腔鏡 低侵襲手術センター・ヘルニアセンター)
傷跡が小さく、痛みが少ないことから、入院期間が短くでき、早期に社会復帰が可能となる腹腔鏡下、胸腔鏡下手術を取り入れています。低侵襲手術センターを開設し、積極的に行っています。(術前のカンファレンスで鏡視下手術が不可能な場合などは無理に行うことはありません。)
救急診療
交通事故、外傷などの疾患から虫垂炎、胆嚢炎、腹膜炎などの緊急に治療を要する疾患に対し、垣根を越えて各科と連携を取りながら迅速な対応を心がけています。
専門外来(ヘルニアセンター)
鼠径ヘルニア、乳腺、循環器に対して専門外来を行っています。
もし都合がつかないようでしたら、一般の日に来ていただいてもかまいません。
外科というと手術という怖い印象があるかもしれません。しかし、何でもかんでも手術というわけではなく、各個人に合った医療が提供できるように心がけています。心配事がありましたら、是非、受診してください。
【理念】
事実に裏付けられた最新かつ標準的外科治療を提供します。
【診療方針】
1) | 一般外科診療の透明性の確保と説明責任:患者からの十分な情報提供の協力と患者への情報公開、インフォームド・コンセントを徹底します。 |
2) | 医療の質の向上とチーム医療の推進:外科カンファレンスの定期開催、外来化学療法室の運営、NST活動、クリニカルパスを推進します。 |
3) | 各領域の診療ガイドラインに準拠し標準的な外科治療を提供します。 |
4) | 腹腔鏡手術:当院には日本内視鏡外科学会技術認定医がいます。 これは腹腔鏡手術を安全かつ適切に施行する技術を有することを学会が認めるものであり、積極的に腹腔鏡手術に取り組んでいます。 |
診療内容
◇ | 消化器外科:上部消化管腫瘍(胃癌)、下部消化管腫瘍(結腸癌・直腸癌)、肝胆膵領域腫瘍、膵癌、胆嚢癌、肝癌などを中心に、急性腹症、肛門疾患などの消化器疾患の外科治療を行っています。上部・下部悪性腫瘍及び胆石症、急性腹症に対しては可能な限り腹腔鏡手術で対応しています。 |
◇ | 乳腺外科:マンモグラフィ、乳腺エコー、乳腺MRIなどによる画像診断にくわえ、 Manmmotome生検の導入(平成18年2月)により、乳腺疾患の診断を正確に行い、 ガイドラインに則した手術、術後補助療法を施行。 |
◇ | ヘルニア外科:成人に対しては腹腔鏡下ソケイヘルニア修復術(TAPP)を平成26年より導入しています。 通常は2泊3日(希望があれば1泊2日も可能です)で早期に社会復帰出来ます。 |
◇ | 胸部外科:自然気胸に対する胸腔鏡下肺縫縮術 |
◇ ◇ | 消化器癌、乳癌に対する外来化学療法:各領域の診療ガイドラインに則り、外来化学療法室において施行しています。 心臓疾患等を合併する症例には、内科医との綿密な連携の下、名古屋市立大学医学部麻酔科の協力により 、より危険性の少ない麻酔管理下に適切な手術を行うようにしています。患者さんが主導するチーム医療を心がけ、治療経過の情報を共有し、必要なケアを適時に提供できるよう努めています。 |
名古屋市立大学担当医師
水野 章 ( 名誉院長) |
出身大学:名古屋市立大学 卒年度: 昭和49年 |
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専門領域 | ●大腸・肛門外科 ●褥瘡治療 ●ストーマ管理 ●化学療法 | |
専門医など | ◇日本外科学会認定外科医 ◇日本消化器外科学会認定消化器外科医 ◇日本化学療法学会評議員 ◇東海外科学会評議員 ◇愛知臨床外科評議員 ◇名古屋市立大学医学部臨床教授 ◇医学博士 |
柴田 直史 (外科統括部長) |
出身大学:和歌山県立医科大学 卒年度: 平成5年 |
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専門領域 | ●消化器外科 ●外科一般 | |
専門医など | ◇日本外科学会認定外科専門医 ◇日本消化器学会認定消化器外科専門医・指導医 ◇日本内視鏡外科学会技術認定外科医 ◇ロボット技術 ダヴィンチ console surgeon Certificate |
小森 徹也 (医長) |
出身大学:浜松医科大学 卒年度: 平成18年 |
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専門領域 | ●外科一般 | |
専門医など | ◇日本外科学会認定外科専門医 ◇日本消化器外科学会認定消化器外科専門医 ◇日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定外科医 ◇臨床研修指導医 ◇厚生労働省緩和ケア研修会修了医 ◇日本静脈経腸栄養学会TNT研修会修了医 ◇日本DMAT隊員 |
青山 佳永 (医長) |
出身大学:名古屋市立大学 卒年度: 平成21年 |
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専門領域 | ●外科一般 | |
専門医など | ◇日本外科学会認定外科専門医 ◇医学博士 ◇日本消化器外科学会認定消化器外科専門医 ◇日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定外科医 ◇日本がん治療認定医機構がん治療認定医 ◇臨床研修指導医 ◇厚生労働省緩和ケア研修会修了医 |
石川 雅一 (医員) |
出身大学:名古屋市立大学 卒年度: 昭和55年 |
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専門領域 | ●胃外科 ●肝胆膵外科 ●腫瘍外科 | |
専門医など | ◇日本外科学会認定外科医 ◇日本消化器外科学会認定消化器外科医 ◇東海外科学会評議員 ◇名古屋市立大学大学院医学研究科非常勤講師 ◇医学博士 ◇日本DMAT隊員 |
手術実績(令和4年4月~令和5年3月実績)
部位 | 疾患名 | 手術数 | ||
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胸部 | ||||
乳腺 | 悪性腫瘍 | 乳癌(総数) | 2 | |
乳癌内訳 | 乳房切除 | 2 | ||
部分切除 | 0 | |||
肺 | 自然気胸 | 総数 | 0 | |
(内、胸腔鏡手術例) | 0 | |||
腹部 | ||||
胃 | 胃癌 | 総数 | 8 | |
(内、腹腔鏡手術例) | 7 | |||
胃粘膜下腫瘍 | 総数 | 0 | ||
(内、腹腔鏡手術例) | 0 | |||
胃・十二指腸潰瘍(穿孔含む) | 総数 | 0 | ||
(内、腹腔鏡手術例) | 0 | |||
その他 | 0 | |||
大腸 | 結腸癌 | 総数 | 17 | |
(内、腹腔鏡手術例) | 17 | |||
S状部・直腸癌 | 総数 | 10 | ||
(内、腹腔鏡手術例) | 9 | |||
粘膜下腫瘍(GIST含む) | 総数 | 0 | ||
(内、腹腔鏡手術例) | 0 | |||
虫垂炎 | 総数 | 18 | ||
(内、腹腔鏡手術例) | 18 | |||
肝・胆・膵 | 原発性肝腫瘍 | 0 | ||
転移性肝腫瘍 | 1 | |||
胆石症 | 36 | |||
胆嚢癌・胆管癌 | 0 | |||
膵頭部・乳頭部癌 | 0 | |||
膵体尾部癌 | 0 | |||
ヘルニア | ソケイ部ヘルニア(大腿含む)*小児例含まず | 総数 | 33 | |
(内、腹腔鏡手術例) | 30 | |||
閉鎖孔ヘルニア | 0 | |||
腹壁瘢痕ヘルニア | 2 | |||
小児ソケイ部ヘルニア(LPEC) | 0 |